いよいよ始まったアマゾン、ネグロ川での釣り。
午前6時、マザーシップ「ZALTANA」から次々とアルミボートが滑り出していく。
まだ薄暗い中、事前のくじ引きで決まったペアとガイドでアルミボートに乗り込んだ。
オレのペアは関東から参加のT氏、ガイドはアルデノール。今日から5日半の間、ガイド歴20年の経験を活かしてピーコックの釣れるポイントに連れて行ってくれるだろう。とはいえ、「ヘピゲッチ現象」という増水・低温の影響でかなり活性が低いらしい。どうなることやら・・・。
鏡のような水面を猛スピードでポイントへ急ぐ。
ピーコックは日中の暑いときがいいと聞いていたけど、やっぱり朝マズメもチャンスなんだろうね。
ポイントは、広いアマゾン川の各所にあるので、遠いときは1時間以上もボートを走らせた。
今回のアマゾン釣行のタックルはこんな感じ。
ロッドは冒険用品のジェットセッターシリーズ。パックロッドなのでスーツケースに入れられて遠征時の釣りに便利なんだよね。
リールはシマノを中心に色々。この日のために新調したBANTAM MGL XGがどのくらい使えるか。
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ラインは5号から3号をメインに、リーダーは40Lb。フィネス用タックルも持ってきたけど使い所があるかは不明。
ルアーは事前情報をもとに日本からいろいろ持っていったのですが・・・郷に入っては郷に従えという感じで、メインで使ったのはブラジリアンルアーとビッグワンを狙うための巨大スイッシャー。ブラジリアンルアーはネルソンナカムラ製のクリスコ、サラサラ、ジェットなど。
水際まで木々が茂るアマゾン川。聞いたことのない鳥の声が響き、緑のオウム、赤いコンゴウインコ、エメラルドグリーンのカワセミなど色鮮やかな鳥が飛んでいる。
しばらくボートを走らせ、支流を見つけてくねくねと入り込んだ流れの穏やかなところでスタートした。
朝イチはやっぱり大物狙いということで、ネルソンナカムラのJET 120を投げる。激しくジャークしたときのジュボッ!という音がピーコックの神経を刺激し、威嚇で食ってくるらしい。
そんな話をしていたら突然のBOMBA DA AGUA(水面爆発)!とその瞬間、ギューンとラインが出されて立木に巻かれてしまった。出てくれないかとしばらく待ってみたけど動きがない・・・すると、ガイドのアルデノールが服を脱いで川に飛び込んだ。絡まったラインを解き、ルアーを魚ごと回収してくれた。すげぇ。
上がってきたのは70cm、10Lb(約4.5kg)のツクナレ・アスーだ。興奮で赤くなった目がかっこいい!
トキシンさんが作ってくれたツクナレ手拭いと記念写真。
人生初のピーコックが、初日の1匹目が70cmって出来すぎじゃない!?こりゃテンション上がるよね!
T氏も好調に釣り上げる。60cmのツクナレ・パッカ。オレのアスーとダブルキャッチ!
柄の違うツクナレ・ボーボレータ。ボーボレータ=蝶という意味のきれいな魚体ですね。
こちらもまた種類が違うツクナレ・ポポッカ。今回の釣行では4種類のツクナレ(ピーコックバス)を釣ることが出来た。
ピラニアも2種釣ることが出来た。ピラニア・ブランカと呼ばれる白いピラニア。日本のヤマメのような柄がめちゃくちゃキレイだった。
もう一種類は熱帯魚屋で見たことがあるブラックピラニア。ダイアモンドピラニアと呼ばれる鱗がキラキラしている種類っぽい。かなりの大型になるらしいけど連れたのは手のひらサイズでした。
それでもこの迫力!牙がすごい。こんなのに噛まれたら・・・ガクブル。
こいつも釣りたかった一匹、タライーラです。
シーラカンスのような風貌に鋭い牙、他の水系に生息しているこれの大型種「タライロン」は1mを超えるようなのもいるらしい。釣ってみたい〜!
釣りをしているときのランチは、ZALTANAに戻ってレストランで食べるか、釣り場を離れたくない場合はお弁当を持っていく。
でも、ある日のランチはビーチにテーブルをセッティングしてのランチでした。こういうホスピタリティが素晴らしいよね。
メインはタンバッキー(コロソマ)の丸焼き。香ばしくホクホクした白身で美味しい〜。
スープはピラニア!これがとってもいい出汁が出ていて美味しかった。ピラニアの丸焼きも食べてみたかったなぁ。
せっかくビーチにいるので、真っ黒なネグロ川に飛び込んでみた。水温はそれほど高くなかったけど気持ちよかった。ピラニアには噛まれませんでしたよ(笑
ジャカレ(ワニ)も見れた。もっと数がいるかと思ったけど見れたのは3匹くらい。
よく見かけたのはアマゾンカワイルカというピンク色のイルカだった。川なのにイルカがいて、釣り人がリリースした魚を狙って近づいてくるんです。釣りをしていても後ろでプハーって呼吸音が聞こえます。気が散るわ!
ある日のランチタイムにサンドイッチのパンを小さくちぎって川に落としたら沢山の熱帯魚(カラシン系?)が寄ってきた。日本から持ってきた網でひとすくいしただけで3種類もの魚が捕れました。詳しくは分からないけどキレイだったなぁ。
アマゾンの陽射しは強い。沖縄もそうとうだけど、やっぱり炎天下で釣りをするときは対策が必要ですね。暑いけどこのくらいの完全防備が必要です。あやしい・・・。
多分、アマゾン川でしか見られない不思議な景色。
コーラのような黒い水と真っ白な砂。黒い水は、タンニンが流れ込んで黒くなっているのですが、上から見たらわかるように決して濁っているわけじゃないんです。透明度はかなり悪い。少し飲んでみたけど味はまろやかで甘い(気がした)。
砂はとても細かく、粒度が揃って角がないのでサラッサラ。そして鳴き砂なんです。歩くとキュッキュと音が鳴って面白い。こんなのどのテレビでも教えてくれなかったよ〜!来て分かった。来てよかった。
地元の人が飼っているというテナガザルのシェキーラと戯れる。人懐っこくてかわいい。
釣れないと言われながらも、そこそこ釣れて楽しい5日があっという間に過ぎていった。
この日はビーチパーティで、大物賞の表彰式もやるという。結局この5日間で釣れた最大はブラジル人アングラーの釣った76cm(14Lb)だったらしい。惜しくも日本人チームのIくんは74cm(14.5Lb)。重さでは勝っていたのになぁ。ザンネン!
最初は1週間ずーっと釣りなんて・・・って思っていたけど、全然足らない!帰りたくない。多分ここにいるみんながそう思っているだろうな。
1日8時間ずーっとビッグスイッシャーを引き倒して身体がボロボロなのに。
オレの最大は表彰式の翌日(最終日)に釣った72cm(10.5Lb)。最初の1匹と最後の1匹が70オーバーってドラマチック〜♪
アマゾンに来る前は「一生に一度の旅」って思っていたけど、多分また来るな。いや、来れるように時間とお金を作ろう!
最後に、最高の仲間と最高の時間を共に出来た仲間に、そしてその機会をくれたミズグチケンジさんに感謝。
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