いつもお世話になっている沖縄の和食屋の大将が上京しているというタイミングで一緒に飲みましょうと。
田町に呼び出されて向かった先は「田町鮨 惠万」という寿司屋です。「エヴァン」と読むそうです。エバンジェリスト(伝道者)からとった店名のようです。
店内はカウンターのみ10席でこぢんまりしながらも高級感のある雰囲気ですね。
今回は飲放題付きの「おまかせのコース(16,500円)」をいただきました。
まず出されたのは「クラフテッド八寸」と名付けられた彩り豊かなおつまみ盛り合わせ。
桜エビ紹興酒漬け、ホタルイカなめろう、牛肉時雨とクレソン、杏の蜜煮、アスパラガスの素揚げ、もずく酢。なかでも生の桜えびの紹興酒漬けがめちゃくちゃ美味しかった〜。
オーナーさんが知り合いってことで特別に、富山県 清都酒造場の「勝駒 純米酒 しぼりたて生」を出してもらいました。やっぱり美味いなぁ。どっしりだけどスッキリ。
手巻き寿司のような海苔巻きからスタートで「惠万巻き」と名付けられていました。漬けマグロ、厚焼き卵、ウニ、海ぶどうを巻いているんですがシャリは使っていないのでネタの味が複雑に混ざり合ってマズいわけがない。
握りは高知県産の「ヒラメ」からスタートです。透き通る白身はとっても上品な旨味です。
飲み放題に入っているお酒もいろいろありました。この日は日本酒だけで10種類、飲み放題外のレア酒も25種類ぐらいあってラインナップもすごいです。
飲み放題の中から栃木県 せんきんの「モダン仙禽 火入れ」。爽やかな酸味とガス感で爽快な一杯ですね。
長崎県産の「ケンサキイカ」はねっとりと濃厚な味。サクサクと歯ごたえで隠し包丁のお陰で歯切れも良い。シンプルだけど旨味強いなぁ。
宮崎産の「カツオ」は軽くヅケにしてあります。初鰹らしい重すぎない脂とヅケタレの甘みが絶妙なバランスです。
三重県 清水清三郎商店の「作 穂の智」。
軽い甘さのライチのような香りのする日本酒。口当たりが軽快でスイスイ呑めてしまう。
熊本県産の「小肌」は軽い酢締めでしっかりと脂も感じられてとっても美味しい。
静岡県産の「サクラマス」を軽く燻製し、桜の葉っぱで包んだもの。本当に軽い燻製でサクラマスの味わいをしっかり残していて、程よく水分の抜けた身はねっとりと美味い。
ここの推しだという「エヴァンのパン」は蒸しパン「パオ」にうなぎ唐揚げとたっぷりの木の芽が挟んであって大人な味わい。寿司屋でパン?と思ったけど面白い趣向で腹持ちも良い。
岐阜県 林本店の「百十郎 赤面{あかづら)大辛口純米酒」。旨味とコクがしっかりあって、後味はとんでもなくシャープ。飲み飽きない美味しさでうなぎの蒲焼ダレにとってもよく合う。
箸休めに出されたのは「新玉ねぎと湯葉のムース」。とっても滑らかで玉ねぎの甘さが存分に引き出されたムースの中に湯葉のクリーミーさがとってもよく合う。タイラガイの貝柱の仄かな甘さもいい。
揚げ出しは岩手県産アイナメと米ナス。淡い出汁にミョウガの香りが爽やか〜。アイナメは白身で肉厚、ホクホクとした口当たりなので薄衣の揚出しにはぴったりですね。美味い!
京都府 松本酒造の「澤屋まつもと 守破離 五百万石」。五百万石特有のとろけるような米の甘さが際立つお酒。
「本マグロ赤身」は宮城県産。マグロ卸の有名店「やま幸」から仕入れた147kgの本マグロです。引き締まった歯ごたえと濃い旨味が本マグロの美味しさですよね。
同じ本マグロの「中トロ」は赤身の旨味と脂の甘みのバランスが絶妙で口の中でとろける〜。個人的にマグロはやっぱり中トロだよなって思う。
長崎県産の「アジ」がキラキラしている。身も厚くてプリプリとした歯ごたえも最高にいい。青物好きにはたまりませんね。
秋田県 福禄寿酒造の「一白水成 良心 特別純米酒」。安定した美味しさで普段飲みにもオススメの日本酒。旨味とスッキリのバランスが素晴らしい〜。
兵庫県産の「鳥貝」はコリコリとした歯ごたえで噛み締めるほどに旨味が増してめちゃくちゃ美味しい。
ふっくらと炊かれていてとろける美味しさの「煮穴子」は長崎県対馬産。つめが甘すぎなくていいなー。
魚のアラを炊き続けて取った出汁にそうめんを入れた「アラプレッソうめん」。アラ汁のエスプレッソってことか。めちゃくちゃ濃厚で唇が「んぱっ!」ってなる。一口でお酒がめちゃくちゃすすみます。
最後はデザート。「キヨミオレンジととちあいかのウイスキーのジュレ」。
この料理の質&量と飲み放題が着いて16,500円は本当に安いですよね。
本格的だけどちょっと新しいお寿司、いいんじゃない!?
田町鮨 惠万(Evan)
東京都港区芝5-19-6
050-5593-6596
営業時間:17:00〜22:30
定休日:日曜日